ゆっかーの馬術ファッション解剖!
ゆっかーの馬術ファッション解剖!

オリンピックで行われる競技の中でも、馬術は1900年の第2回パリオリンピックで採用された最も歴史ある競技の一つ。
選手たちが身につける服にも伝統ある競技としての特徴がみられます。
ここでは、私、菅井友香がオリンピック馬術競技3種目のスタイルを、実際に身に着けて紹介します!

  • Style 01 障害馬術 JumpingStyle 01 障害馬術 Jumping
  • Style 02 馬場馬術 DressageStyle 02 馬場馬術 Dressage
  • Style 03 総合馬術 Eventing Cross-CountryStyle 03 総合馬術 Eventing Cross-Country
  • Style 04 馬たちのおしゃれStyle 04 馬たちのおしゃれ

Style 01 障害馬術 Jumping

オリンピックに登場する各国選手、ジャケットの色は黒やネイビー以外にも様々です。
自国に因んだ色を採用している国も多く、日本代表は日の丸の“赤”です!

障害馬術用の鞭。
ムチとはいっても、最近はカラフルなラインストーンで装飾されているカワイイものがたくさんあります!
競技で使えるのは75cm以下のものと決まっています。

障害馬術は、テーラードジャケット風の丈が短めのジャケット、キュロットと呼ばれる足にぴったりフィットするパンツ、そして長靴(ちょうか)と呼ばれる革のブーツが基本スタイルです。

ジャケットはスリムなシルエットですが、伸縮性のある生地で作られていて、着心地はバツグン
ジャケットの中にはシャツを着ますが、襟と袖口は白と決まっています。

タイも必須で、女性はネクタイではなくチョーカータイプの物をつけることが多いんです。
キュロットの腿から膝にかけて、内側に模様のように見えるのは滑り止め。馬の動きにしっかりついていけるようになっています。

秋冬のファッションシーンで定番のロングブーツと乗馬用のブーツはよく似ていますが、ファスナーの位置に違いが。普段履くブーツのほとんどは足の内側にファスナーがついていますが、乗馬用のブーツは騎乗時に選手の脚と馬体が接触するため、安全に配慮し、内側にファスナーをつけることはありません。

障害馬術のファッションスタイルは、そのまま街を歩いてもそれほど違和感はないのでは?という感じですが、ダイナミックなパフォーマンスにも耐える工夫がたくさん。
スポーツウエアとしての機能性もばっちりです。

Style 02 馬場馬術 Dressage

持っているのは馬場馬術用の長い鞭。トレーニング時に使うもので、競技では使用できないルールです。

人馬一体でダンスしているような美しさや優雅さが求められる馬場馬術。服装にもエレガントな雰囲気が漂います。
何といっても特徴的なのが、前が短く、後ろが長い燕尾服です
色は黒や紺が多く、胸元にはアスコットタイにピンやブローチをつけるのが定番。男性は白いシャツに白いネクタイのことが多いですね。

以前は馬場馬術と言えば燕尾服にシルクハットでしたが、最近は選手の安全のためにヘルメットの着用が必須になりました。
また、競技の時には必ず髪をアップにしてまとめます。

西洋で紳士、淑女がたしなむスポーツとして長い歴史を持つ乗馬。そして、燕尾服は、最も格式のある装いとして用いられてきたアイテム。馬場馬術のスタイルには、馬術文化の伝統がそのまま息づいているようですね。
実は馬場馬術でも初級クラスの時は燕尾服ではなく、短いジャケットを着るんです。燕尾服を着て競技に出ることは、選手の目標の一つかもしれません。

私も選手時代、競技用の服を着ると気持ちが一気に引き締まり、そして、少しだけ大人のレディに近づけたような気分にもなったのを思い出しました!

Style 03 総合馬術 Eventing Cross-Country

クロスカントリーではジャケットは着用しません。
プロテクターの下は伸縮性のある長袖シャツです。

3日間で、馬場馬術、クロスカントリー、障害馬術と3種目をこなす総合馬術。最大の見どころは2日目のクロスカントリーです。

ボリュームのある障害物を飛び越えたり、池に飛び込んだりしながら、数kmにわたるコースを駆け抜けます。人も馬も、パワーとスタミナ、そして勇気が必要とされるとてもタフな競技です。
でもそれだけに、落馬や転倒した時のリスクは大きいため、クロスカントリーを走る時には、ボディプロテクターを身に着けます。

今回はじめてクロスカントリー用のボディプロテクターを着てみましたが、思ったよりも軽く、動きやすかったです。
実際の競技ではエアバックがついているものも使われていて、落馬するとボンっとふくらんで衝撃から守ってくれるそうです。
時速30kmを超えるスピードで難度の高い障害物に次々とアタックするなんて、想像するだけでドキドキしちゃいます。

実はキュロットや長靴は、競技種目によって少しつくりが違うので、馬場馬術用のものとクロスカントリー・障害馬術用とで使い分けている選手が多いそう。
総合馬術の選手が馬術選手の中で一番衣装持ちかもしれませんね。

Style 04 馬たちのおしゃれ

最後に番外編、馬たちのおしゃれについて紹介します!
美しいたてがみは馬たちのチャームポイントのひとつ。
選手やグルームが、たてがみや尾を様々に工夫して編んであげます。
特に馬場馬術は、見た目の印象もとっても大事。
試合前には馬も念入りに装います。

いろいろいなパターンがあるのですが、私もどんな編み方がこの子に似合うかなー、と試行錯誤しながら、練習しました。
試合の前、馬に時折話しかけながら編んでいくのですが、一緒にがんばろうね、と気持ちを通じ合わせる大切な時間だったような気がします!

もうひとつ、お尻のあたりの毛を刈ったり、ブラッシングで毛流を変えたりして、国旗やマークを表して、オシャレをすることもあるんです。

オリンピック馬術ファッション解剖、いかがでしたか?
オリンピックでは、ぜひ、人と馬のおしゃれにもチェックしてみてくださいね。

衣装協力:日本馬事普及 / 佐々 紫苑