髙田 茉莉亜選手 vol.1

馬術アンバサダーライダーインタビュー。今回は、ジュニア時代に素晴らしい成績を出してきた髙田茉莉亜選手に、競技に臨む気持ちやプレッシャーを克服する方法などを語っていただきました。

髙田 茉莉亜 (たかだ まりあ)【馬場馬術】

1994年8月21日生まれ。アイリッシュアラン乗馬学校所属。小学生から乗馬を始める。チルドレンライダーからジュニアライダー、ヤングライダーとステップアップ。全日本ジュニア大会には10年連続で出場、ジュニアライダー選手権で2連覇、ヤングライダー選手権では4連覇の記録を保持している。今年からはいよいよシニア選手として、新しい挑戦が始まる。

(主要成績)

2010~2011年 馬場馬術ジュニアライダー選手権 2連覇
2013~2016年 馬場馬術ヤングライダー選手権 4連覇
2011年 国民体育大会 少年馬場馬術競技/少年自由演技馬場馬術競技 優勝
2012年 国民体育大会 少年自由演技馬場馬術競技 優勝
2014年 国民体育大会 成年女子馬場馬術競技/成年女子自由演技馬場馬術競技 優勝
2016年 国民体育大会 成年女子自由演技馬場馬術競技 優勝

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プレッシャーに負けた初めてのヤングライダー選手権

 
髙田選手は小さい頃から馬に乗っていて、全日本ジュニア馬場馬術大会に10年連続で出場、すごいですね。
髙田
いい馬に乗せていただいて、10年続けて全日本大会に出られたことは、本当にありがたいです。パートナーである馬がいなければ、競技にも出られませんし、成績も出せませんから。
 
ジュニアライダー選手権で2連覇、ヤングライダー選手権では4連覇、10年間で6回も優勝したのですね。
髙田
はい。ジュニアライダー選手権の時は、同じ乗馬クラブのお客さんの馬を貸していただいて出場しました。ジュニアを卒業して、ヤングライダー選手権に上がった年に初めて、リカルドという自分の馬で挑戦しました。
 
ジュニアライダー選手権とヤングライダー選手権は、かなりレベルが違うのですか?
髙田
ジュニアライダーは14歳から18歳、ヤングライダーは16歳から22歳までで、16歳から18歳まではどちらにも出られます。私は高校1年生(16歳)と2年生(17歳)の時にジュニアを勝って、そこでヤングへのステップアップを決めました。ヤングの課目には、ジュニアにはない、連続の踏歩変換というワザが入っているのですが、これが結構難しいんです。
 
高校3年生で、初めてヤングライダー選手権に挑戦したということですね。その結果は?
髙田
ボロボロでした。ジュニア2連覇してヤングに上がって、自分で自分にプレッシャーをかけていました。リカルドとコンビを組んで日が浅く、本番で息が合わなくて大失敗しました。予選は通過して決勝に進んだのですが、全然思うような演技ができなくて10位。ショックでした。

馬と助け合うことでプレッシャーを克服

 
でも、その翌年から怒涛の4連覇ですよね。
髙田
前年、とても悔しい思いをして、次は絶対に負けたくないと強く思って、ひたすら練習しました。それまでは馬に助けられていたのですが、自分が馬を助けられるような乗り方に変えなければダメだと思って、厳しく指導していただきました。1年間、馬と向き合って、「もう考え過ぎるのはやめよう!」と思うようになりました。
 
ヤングライダー選手権、2年目の年はどんな気持ちで臨んだのですか?
髙田
私が所属しているクラブはジュニアの子たちがたくさんいるんです。大学1年生の私が一番年上で、その下に、中学生や高校生の子たちがいて、いつの間にかみんなのお姉さん的な存在になってしまっていました。みんなのお手本としてふるまわなければいけない、成績も出さなくちゃいけない……と、勝手にプレッシャーを抱え込んでしまっていたんだと思います。あまりのプレッシャーに、試合当日には体調を崩してしまったほどでした。
 
そんな状況で優勝。すごいですね。
髙田
初めて自分の馬で優勝することができたので、感無量でした。リカルドは乗りこなすのが難しく、苦労が多かったのですが、その時には少しずつお互いのことがわかってきて、助け合えるようになっていました。
 
大学1年生から4年生まですべて優勝。その間もずっとプレッシャーと戦っていたのですか?
髙田
もともと緊張はしないタイプなんです。初めてヤングを勝ってから、自分に余裕も出てきましたし、馬とのコミュニケーションもとれるようになり、ヤングのクラスの演技にもだんだんと慣れてきていました。また、連覇を意識しないようにしたので、勝ち続けるごとに追い込まれるようなことはなかったですね。だんだん楽になってきました。私が目指しているのは、勝つことよりも、パーフェクトな演技。それはすごく難しいことで、4年間を通して「完璧!」と思えたことはなく、どの年も少しずつミスがありました。でも、馬場馬術は採点競技で、少しミスをしても、他のところでもっと良い演技をすれば、そのミスで落とした点数を取り返すことができます。ミスがあったからと言って、それを引きずるのではなく、すぐに気持ちを切り替えて、その後で良い演技をすることが大事。経験を積むにしたがって、気持ちに余裕が出てきたので、ミスをカバーすることができるようになったと思います。そのような特徴のある競技だからこそ、4連覇を達成できたのだと思っています。

次回は、馬との信頼関係の築き方と、アンバサダーライダーとしての意気込みを語っていただきます。

Photo by UNITED PHOTO PRESS, Yusuke Nakanishi/AFLO SPORT, Japan Equestrian Federation, Yusuke Nakanishi
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